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◆ 高齢者講習に家族が付き添ってもいいの？
70歳以上の免許更新時に義務づけられている高齢者講習。
とくに75歳以上になると認知機能検査も加わり、不安を感じる高齢者は多くなります。
「講習会場までの道順に不安がある」
「耳が遠くて説明が理解できるか心配」
「当日何があるのか事前に確認しておきたい」
このような不安を抱える本人を支えるために、家族が付き添えるのかどうか、また、どこまでサポートできるのかを詳しく解説していきます。
◆ 基本的に「付き添いは可能」なケースが多い
高齢者講習を実施する多くの自動車学校や運転免許センターでは、受付や送迎などでの家族の付き添いは基本的に認められています。
ただし、以下のような点に注意が必要です。
◎ 受付や案内までは付き添える
・施設の敷地内や待合室まで同行OK
・書類の記入や本人確認の補助も可能
・視力検査や受付用紙の提出などの手続きにも同伴できる場合が多い
◎ 検査・講習中の立ち合いは原則不可
・認知機能検査や実車運転中の同席はできない
・一部の座学講習中は見学が許可される場合もあり（施設により異なる）
付き添いの可否は、施設によって対応が異なるため、事前に電話で確認するのがベストです。
◆ 家族が付き添うことの3つのメリット
① 精神的な安心感を与えられる
初めての検査や講習に不安を感じる高齢者は多く、「家族が一緒にいるだけで安心する」という声は少なくありません。
とくに認知機能検査を受ける場合、「認知症だと思われたらどうしよう」と極端に不安になる方もおり、精神的サポートが重要です。
② 手続きミスや忘れ物の防止になる
講習に必要な書類（免許証・通知書・眼鏡など）を忘れてしまうと、当日受講できないことも。
家族がチェックリストを管理することで、ミスを防げます。
③ 講習後のフィードバックを共有できる
本人が聞き漏らした内容や、講師のアドバイスを家族が聞いておくことで、今後の生活や運転継続についての判断材料になります。
◆ 実際に付き添った人の体験談（仮名）
◎ 事例①：72歳女性の娘（千葉県）
「母は難聴があり、講習の説明をきちんと聞けるか不安だったので付き添いました。
受付までは一緒に行けて安心しました。中には入れなかったけど、終了後に講師の方が丁寧に説明してくれて助かりました。」
◎ 事例②：75歳男性の息子（愛知県）
「認知機能検査で動揺しないか心配で一緒に行きました。受付では『本人以外は講習に同席できません』と言われましたが、終了まで車で待っていて、無事に終わったのを見届けられてよかったです。」
◆ 家族ができる具体的なサポート内容
◎ 講習前
・講習日・時間・場所の確認
・持ち物の準備（免許証、眼鏡、マスク、通知書など）
・交通手段の確認・送迎の手配
・「どんな内容なのか」を事前に一緒に確認して安心感を与える
◎ 当日
・会場までの付き添い・同行
・施設スタッフへの状況説明（聞こえにくさや体調など）
・体調確認（熱・疲労・緊張など）
・講習後の送り迎え・食事などのケア
◎ 講習後
・内容の振り返り
・講習での気づきや本人の感想を聞く
・今後の運転や免許更新の判断に関わるサポート
◆ 注意点：付き添いが制限されるケースもある
一部の施設では、以下のような事情で付き添いが制限される場合もあります。
◎ 感染症対策などによる入館制限
新型コロナやインフルエンザの感染防止措置として、同伴者の立ち入りを原則禁止している施設もあります。
体調チェックやマスク着用の義務づけがあることも。
◎ スペースや時間帯による制限
待合室が狭く、付き添い者の人数制限が設けられている場合も。
同時間帯の受講者が多いときは「車内で待ってください」と案内されることもあります。
◎ 実技試験中の立ち合いは不可
当然ですが、実車講習や適性検査には第三者の同席はできません。
付き添いはあくまで「補助」までと考えておきましょう。
◆ 付き添うべき？判断ポイント3つ
① 本人が講習に不安を感じているか？
「どこに行くのかよくわからない」「内容が難しそうで怖い」など不安が強い場合は、付き添いが有効です。
② 認知症や身体的な不安があるか？
軽度の認知症、足腰の不安、視力・聴力の低下がある場合は、移動や手続きの補助があるだけでスムーズになります。
③ 家族として運転継続をどう考えているか？
付き添うことで、講習を通して本人の運転状況を知ることができ、更新後の対応にも役立ちます。
◆ まとめ：高齢者講習は家族の支えでより安心に
・高齢者講習には多くの施設で付き添いが可能（制限もある）
・講習中の立ち合いは原則不可だが、受付・送迎・説明の補助は有効
・家族が付き添うことで不安が和らぎ、講習が円滑に進む
・持ち物準備・当日の案内・振り返りまで、支援内容は多岐にわたる
・施設ごとに対応が異なるため、事前確認が安心への第一歩
本人の不安を減らし、家族も講習を通じて状況を把握できる貴重な機会です。
「安全な運転を継続するために」「返納も含めた判断材料を得るために」──付き添いができるなら、ぜひ前向きに検討してみてください。
