クルマの運転中にドライバーにもたらされる情報は、目から得る視覚情報が中心。昼間は遠方までよく見えるので速いスピードで走れるが、夜になると視界が一気に狭まるので、スピードダウンを余儀なくされる。
だから、夜間は限られた視覚情報だけで走るのではなく、いろいろな工夫をして、情報集めをしなければならない。
交通量に合わせてスピードを変える
夜間を安全に走るためには、まず自分でコントロールできるスピードまで落とすこと。見える範囲が限られているのだから、これはし方がない。照明の完備された高速道路のように条件のよい道なら昼間並みのスピードで走ることもできなくはないが、それでも、昼間の8割ぐらいのスピードまで落としたほうがいい。曲がりくねった山岳路では半分ぐらいまでに抑えたい。交通量の少ない道では万一、事故でも起こすと、だれにも助けてもらえないという、最悪の事態もありうるからだ。
細い道では、あまり路肩に寄りすぎないことも、夜間走行のポイントだ。不用意にクルマを寄せすぎると、もろい路肩が崩れ、転落の危険がある。スピードは出せないのだから、できるだけ道路の中央を走るべきだ。
山岳路ではスピ ードを昼間の半分ぐらいに抑え、路肩から離れて走行する。
早めのスモール、ヘッド点灯で安全性アップ
ライトの点灯の時期も、夜間走行の重要なポイントだ。夕方、少し薄暗くなったらスモールランプを点灯し、対向車や前後を走るクルマにこちらの存在を知らせ、さらに暗くなってきたら早めにヘッドランプを点灯しよう。無理して無灯火のまま走っていると、暗くなるにつれて危険は確実に増加する。ロービームとハイビームの切り替えもたいせつ。市街地ではロービーム走行がほとんどだが、ひとたび郊外に出たら、ローとハイをこまめに切り替え、できるだけ遠方のようすを早めに知るように努めたい。
ロービームだけでは前方40mぐらいまでのことしかわからない。そこで対向車や前方にクルマがいない場合は、ハイビームにして走ったほうがいい。
道路の横に設置してある反射板やセンターライン上に埋め込んであるキャッツアイ、ガードレール、センターラインも、夜間走行に役立てたい。前方を走るクルマのランプの軌跡をおおよその目安としたうえで、これらの道路施設を有効に活用すれば、安全性はアップする。
夜間には、利用できるものは何でも使って、安全に走るために役立てる、という心構えが欠かせない。