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高齢者マーク


高齢者マークとは

高齢者マークは、高齢者ドライバーが車両に付けるマークです。もみじマークというのを聞いたことがある方もいるかと思いますが、これも高齢者マークの一つです。高齢者マークが始まったのは、1997年の道路交通法改正が施工されてからです。

当初は、左右に黄色と橙色が一色ずつのしずく型のマークでした。おそらく初心者マークの色合いと似た感じにしたのでしょう。通称も、初心者マークの「若葉マーク」に対して「もみじマーク」と言われるようになりました。しかし、もみじマークという通称が「枯れ葉みたい」など、あまり評判が良くなかったようです。

そこで2009年に、警視庁がもみじマークに代わる新しい高齢者マークのデザインを公募しました。応募総数は14,000件を超えたそうです。その中から4点が最終選考まで残り、実際の高齢者などからのアンケートで、現在の四つ葉のデザインに決定しました。この四つ葉の高齢者マークの中央部分をよく見ると、アルファベットのSがあります。これはシニアのSをデザインに取り入れたものだそうです。


高齢者マークは何歳から義務?

高齢者マークは70歳以上が表示するマークです。最初のもみじマークを導入した時は75歳以上に表示の義務がありましたが、2002年に70歳以上に引き下げられました。さらに2009年になると、表示義務ではなく、表示の努力義務と変更になりました。表示しなければならないという義務から、表示するようにしましょうという努力義務に変わり、実際に高齢の方が運転している車両なのに、高齢者マークがついていないということも見受けられるようになりました。

もし知り合いの70歳以上の高齢ドライバーの方がいたら、高齢者マークを付けて運転しているかどうか確認したり、「今は70歳以上だと四つ葉マークを付けないといけないみたいだよ」と、話題に出してみてください。「俺は運転には自信があるんだ」という高齢ドライバーの方は意外と多いです。「付けなきゃダメだよ」と頭ごなしに伝えるよりは、やんわりと話題に出して勧める方が効果的かもしれません。

 

高齢者マークの表示義務違反の違反点数・反則金・罰金は?

2008年に75歳以上の表示の義務化に変わり、罰則の対象になったかと思えば、翌年の改正でやはり努力義務に戻った高齢者マークの表示。現在も努力義務なので、表示していないことに対する罰則はありません。

しかし、高齢者マークを付けている車両に対して、幅寄せや割り込みをした場合は罰則対象です。ちなみに処分点数は1点で、罰則金は、以下の通りです。
大型車・中型車 7,000円
普通車・二輪車 6,000円
小型特殊車   5,000円
ただし、もっと悪質な行為などの場合は刑事処分となり、5万円以下の罰金となります。

これは高齢者マーク導入当初に「このマークを付けていたら幅寄せされてしまうのではないか」などの高齢ドライバーからの懸念があった経緯もあると思います。実際にこのマークを付けて運転して、煽られた経験があるドライバーもいたでしょう。ちなみに初心者マークの車両に同様のことをした場合でも罰則金は同じです。車両に付けているマークは、決して飾りではないので、運転する側ももちろんですが、見かけたら配慮するようにしましょう。

 

高齢者マークは車のどの位置につければいいの?

高齢者マークは道路交通法で、地上0.4メートル以上1.2メートル以下の前方または後方に付けると表記されています。要は他の車両からも見えやすい位置に表示してくださいということですね。初心者マークを付けるのと同じくらいの位置に表示させると良いでしょう。高齢者マークは、免許センターや警察署、ホームセンターなどで売られています。努力義務となった今、あえて買いに行くのも面倒だと感じている方も多いのではないでしょうか。

そこで、周りの方からプレゼントしてみるのも良いかと思います。お孫さんがいる方なら、孫からのプレゼントなら快く受け取ってくれるかもしれません。お孫さんと末永くドライブしてもらいたいという願いを込めて、誕生日や敬老のお祝いなどで企画するのもステキです。

昨今、高齢ドライバーの交通事故が後を絶たない状態です。亡くなる方も幼児から高齢者同士まで様々ですが、いくら行政が手をかけていても高齢者が増えているので、限界があるのも現状です。この機会にぜひ高齢者マークについて家族で考えてみると良いですね。